静電容量式の露点計センサーは、電気的な原理で水分のみを検出する仕組みになっています。センサーの水分検出部は汚れなどに非常に弱いので、検出部全体をフィルターで保護しています。 |
センサーフィルターを取り外すと、直径1mm程度の検出部が露出します。 |
センサーの検出部は、3層構造になっています。表面から順に、金蒸着膜 - 酸化アルミ皮膜 - アルミ層の構成です。 (アルミの棒を薬液に漬けて表面を酸化させ、その表面に金を電気蒸着させています。) 酸化アルミ層は「誘電層(絶縁層)」の役割を担います。 |
金蒸着膜から酸化アルミ層にかけて、無数の小孔(ポーラス)があります。その中に水分がサンプルガス中の含有水分とのバランスによって、出入りする仕組みになっています。なお、小孔の中には、水分以外は入りません。 金蒸着膜とアルミ層は回路形成されており、酸化アルミ層に入り込む水分量の変化に応じて、酸化アルミ層の持つ抵抗値が変化します。(これは、水分が通電する性質を利用しています。) NS露点計本体は、センサーに交流電圧を掛けています。 加える電圧の値は、個々のセンサーのコンディションに適した値を校正試験の際に割り出しています。 (センサーにより、加える電圧は異なります) |
センサー検出部は水分量の変化により、センサー回路の抵抗値が左の図のように変化します。 このような関係が成り立ちます。言い換えれば、酸化アルミ被膜に入った水分の量により、電極間を流れる電流が変化します。 水分が多くなると、誘電層の電気抵抗(R)と静電容量(C)の関係は、Rは減少し、Cは増加します。 この電流変化を露点温度に変換し、メーターに表示させ、露点として直読できるようにしています。 |
鏡面冷却式露点計は、機器内部にある鏡面にサンプルガスを吹き付けながら、鏡の温度を変化させます。 |
【パージ前後の水分差】 パージ前を100、パージが完了した状態を0とすると、 右図のような推移でパージが進みます。 |
ポータブル型露点計には、本体の内部にセンサーが装着されております。サンプリングチューブを本体の継手に接続して測定します。 ポータブル型露点計には、左図のようなドライチャンバーが内蔵されており、センサー表面の水分を常に吸着し、ドライに保つための装置です。余計な水分の付着を防ぎ、低露点サンプルの測定応答が素早く得られます。 |
チャンバー閉ではセンサーにサンプルガスが触れずに、OUTLET側の継手に排出されます。 チャンバー開で、センサーにサンプルガスが触れます。元々ドライな環境を保っておき、センサーの湿りやすい性質を利用して速応答を実現しています。 ・バッテリー駆動なので、電源確保を気にすることなく 場所を選ばずに測定することができます。 ・1台で複数箇所の測定も容易にできます。 (ボンベ測定に最適です) |
オンライン型露点計は、センサーを遠隔設置して、ケーブルを介してアンプ(表示器)で露点を表示します。 センサーは配管に直接設置するか、センサーホルダーなどを使用して配管系統の中に設置します。 センサーホルダーはSUS製のセンサー取付部品で、センサーを挿入する穴と、サンプルガスIN/OUTに使用する継手が付いています。 継手は、外径1/8”、6mm、1/4”、3/8”、SwagelokやPT、VCRなど配管環境に適したサイズ、種類を使用します。 電源はAC100Vが基本仕様です。(AC200V仕様も可) 常時ONで、露点計本体から出力する4-20mAなどの信号を、記録計やDCSなどのロガーに入力、24h365日連続で監視することができます。また、管理基準を超えた場合に警報信号を発する機能もあります。 ポータブル型のようなドライチャンバーは無いため、大気中にてセンサーを設置した後の応答には時間を要します。 露点安定後、水分が多いサンプルが流れた時には、数分で安定します。 例: -76℃→-50℃ など・・・数分で応答 -50℃→-76℃ など・・・数時間で応答 |
DS1000・・・トランスミッタ+表示器+センサーホルダーのセット ※ 他型式用のセンサーとは互換しません |
<オンライン型露点計の製品一覧> |
露点計 6020 | 露点計システムDS1200 | 露点トランスミッタ AMT |
露点計システム DS1200(防爆型) | 露点トランスミッタ防爆型 AMT-Ex | 露点計システム DS1000 |
NS露点計 100D | NS露点計 400D | NS露点計 200D |
SHAW露点計 SHA | SHAW露点計 SHA |
※スクロールしてご覧頂けます。
露点測定の検討要素 | 静電容量式 ポータブル型 |
静電容量式 オンライン型 |
鏡面式 |
高精度で測定したい | ○ | ○ | ◎ |
イニシャルコストを抑えたい | ○ | ◎ | △ |
露点測定の推移を記録計やパソコンに記録したい | △ | ◎ | ◎ |
電源の無い環境で使用したい | ◎ | × | × |
露点を常時監視したい | ○ | ◎ | ○ |
複数個所で露点を測定したい | ◎ | △ | ○ |
ボンベのガスを測定したい | ◎ | △ | ◎ |
配管に流しているガスを測定したい | ◎ | ◎ | ◎ |
ドライルーム内の露点を測定したい | ○ | ◎ | ◎ |
圧力が高い環境の露点を測定したい | × | ◎ | ◎ |
真空状態での露点を測定したい | × | ◎ | ○ |
「露点計の見直しを検討しているが、入れ替えによって生じるリスクや自社で導入するにあたって
概算費用を知りたい。」
「露点計の変更が確定している訳ではないが、まずは相談したい。」など、
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03-3271-1681